不治の病と恐れられる身近な性感染症であるエイズ。
その病原ウイルスはHIV（ヒト免疫不全ウイルス）で、
梅毒、クラミジア、淋病と並び身近な性感染症です。
しかしHIVは唯一完全治療が不可能な性感染症として
恐れられています。
この度の臨床治療で血中HIVウィルスの完全除去に
世界で初めて成功し、エイズ患者やHIV 感染者にとって
朗報となりました。
○ 臨床試験を行っている機関
英国のオックスフォード大学
ケンブリッジ大学
インペリアル・カレッジ・ロンドン
ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ
ロンドン大学キングスカレッジ
○ 従来の治療方法
従来の抗レトロウイルス療法では免疫機能である活性化T細胞に
効果を発揮しているが、潜伏感染状態にあるT細胞は無効である為に
HIVの根本治療には至りませんでした。
○ 新たな治療法
まずワクチンがHIVに感染した細胞を体に認識させて排除する
役目を果たし、次に、「ボリノスタット」と呼ばれる新薬で
潜伏感染状態にあるT細胞を活性化させ、免疫システムに
検知できるようにする2段階作用で血中からの完全除去に成功
しています。
治験者の男性からは今のところ血液中にHIVは一切検出されず、
この状態が継続するならば初のHIV完全消滅症例となります。