HIV検査キットの信頼性と偽陽性
メキシコで中国製のHIV検査キットが欠陥品として4万7000個も押収されました。
HIV検査キットを通販で購入する場合は製品の試薬精度が重要になります。
HIV検査キットには概ね3タイプに大別されるかと思われます。
1 業務用として医療機関で測定器で検査する試薬タイプのもの。
⇒これは通販では販売されていないので一般に入手できません。
2 通販で販売している一般消費者向けで、自宅で血液を採取して
専門業者に委託するタイプのもの。
⇒当サイトで紹介している製品がこれにあたります。
採取した検体を検査測定するのは「1」と同じ状況になります。
3 「2」と同じく自分で血液を採取して、自身で検査して自己判定
するタイプのもの。
⇒通販やドラッグストアなどの店頭で購入できます。
今回、欠陥品が見つかったのは3番目の自己判定するタイプの製品で、
偽陽性の欠陥製品が指摘されて問題となっています。
HIV検査キットの「偽陽性」とは、HIVに感染していない陰性
の人が陽性の判定結果として出てしまうことです。
偽陽性の判定に関わる原因はキットの試薬にあります。
「1」、「2」の検査キットのタイプでは、「1」は注射器で採取し
「2」はランセンットで血液を採取しますが、検査測定する際の
試薬は業務用の信頼ある試薬で専門技師が測定器で検査します。
そして通常は「ブランク」と「スタンダード」ともに検査を受ける
被検者の検体と同時に測定がなされます。
「ブランク」は精製水か生理食塩水ですから、結果は「陰性」に
なります。
「スタンダード」は人工的に作成されたある値に定められた検体で、
測定する度にいつも同じ値を得ることで、測定が正常に実施
されているか確認の意味合いを持たせ、その後に被検者の検体を
測定します。
ですから「2」の方法は血液の採取方法をキットの案内通りに正しく
行なえれば、「1」と同等の間違いのない検査結果が得られます。
しかし「3」のタイプの検査キットに使用される試薬の信頼性を
確認する方法は見当たらないのが現実です。
以前にも同じような検査精度の問題を指摘された報道がありましたが、
「3」のような自己採取、自己判断するタイプの製品には粗悪品もあり、
状況によっては購入者の命や一生の針路に影響しかねません。
HIV検査キットを通販で購入する際は「2」か「3」のタイプになります
ので、これらの事実を踏まえて購入しなければ間違った判定結果を
得ることになってしまいます。